約半世紀前の昭和時代の日本で、
小学生などの子供達の心を鷲掴みにしたおもちゃがありました。
それをアメリカンクラッカーと言い、
そのハイカラなネーミングにも心を揺さぶられ、
子供達はこぞって親に頼み込んで買ってもらっていました。
アメリカンクラッカーそのものは単純な遊び方をするおもちゃなのですが、
コツを身につけるまでは結構痛い思いをするのです。
アメリカンクラッカーとは
アメリカ発祥とされていて、紐の先に2個のボールが付いていて、
ぶつけて音を鳴らして遊ぶおもちゃなのです。
名前の由来は、パーティーグッズのクラッカーのように、
音が鳴ることからきているようです。
日本ではボールがぶつかり合う時の音がカチカチと鳴ることから
カチカチボールとも呼ばれました。
出典 hwm7.gyao.ne.jp
遊び方とコツ
紐の長さは20cm程で、その紐の先に直径3~4cmの硬質プラスチック製のボールが
2個付いていて、その2個のボールをぶつけて音を鳴らします。
紐の中心に小さなリングがあって、それを指(親指と人差し指)で持って
動かすと2つのプラスチックのボールがぶつかって音を出すのです。
ボールが紐についている為に動きが安定せずに
連続で鳴らし続けるにはそれなりに努力が必要となって、
それを克服しようと子供達は夢中になったのです。
はじめは腕より下で2つのボールが当って鳴るようにして遊ぶのですが、
少し慣れてくると、上下で合わせて綺麗な輪と連続音を作れるようにと
上級者技にトライするようになります。
ですが、
時間さえあれば一生懸命アメリカンクラッカーを鳴らす練習をしても、
はじめの内は振り上げたボールが勢いよく腕や手の甲に当って
うまく連打出来る筈もなく、殆どの人が青あざができたり
打ちみで痛い思いをしたのです。
これがまたプラスチック製でかなり硬い玉に加えて
勢いをつけなければ連打とならない為に、
硬い玉が自分に当るという恐怖を我慢しながらの練習が必須となるのです。
それはそれは痛いの何の‥
今考えると、そんな痛い思いをしてアメリカンクラッカーが
上手になったとしても、何の意味もないのですが、皆夢中でした。
まあ、何でもそうなのですが、上手になる為には練習を繰り返す!
これに尽きるのだと思いますが、
コツとしては恐怖に打ち勝つ!
そして勢いを付けると振子の原理とでも言いましょうか
起動に乗りやすいと思います。
自転車でもはじめは怖くてスピードを出せなかったりしますが
バランスを安定させる為にはある程度のスピードを要しますよね。
そんな感じだと思います。
ですが、
遊んでいたり練習中に自分の腕などを打ちつけるのみなら
まだ自業自得!ということで許される範疇だったのですが、
時には指で持っている紐の中心に付いているリングから
すべったりして指が離れてしまい、
振り上げたアメリカンクラッカーそのものがどこかへ飛んで行ってしまい、
誰かに当ってしまったり窓ガラスや家具などに当たって
割ってしまったり壊してしまったり‥と、
ヒヤリとする出来事も増えていき、子供達からの人気に反して
大人達からはトラブルがあって危ないおもちゃとして苦情が増えていき、
その人気が下火になっていくことになったのです。
日本においては1971年3月上旬、アサヒ玩具が「アメリカで大流行のおもちゃ」として発売したのがきっかけでヒット商品となった。しかし「遊戯中にボールが外れ、怪我をした」「音がうるさい」などのクレームが相次ぎ、わずか1ヶ月でブームは下火となった。
現在でもパルボックスなどから発売されている。
後に、改善されたアメリカンクラッカーが発売されたようで
今でも購入できるようですのでご興味がありましたら
是非トライしてみて下さい。
まとめ
結局、アメリカンクラッカーで遊ぶ場合は
必ずと言ってもいいほど痛い思いは避けられないと言えるでしょう。
ですが、
その痛い思いをする期間は練習をどれほどするか。にかかっているかもです。
またどれだけコツを早く身につけられるか‥にもよりますよね。
これだけは間違いなく言えるとしたら、
かなり大きな音が鳴りますので、ご家族と一緒に暮らしている方は
家族から文句を言われると思います。(笑)
一人暮らしの方でもご近所迷惑になり兼ねませんので
その点については十分気を付けて下さいね。